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ヤドリギ

遺書代わりのメモ

「ネットでシェアしたくなるものを最低でも1つ作ってください」というアドバイス

今まで日本全国の宿を結構渡り歩いてきて、気に入って何度も泊まっているうちにスタッフに良くしていただけるようになった宿もいくつかあるのだが、最近はどこに行っても「景気が悪い」という話を聞く。

話を聞いていると、決して従業員のやる気がないわけではなく、むしろやる気に満ち溢れている人が多いのだが、どうしても顧客視点での改善案を思いつかない。従業員が良いと思うものは往々にして客が望んでいるものと乖離していることが多く効果は出ないので、結果として宿代の値引き競争に参加することになりさらに経営が苦しくなっていく。。負の連鎖だ。

一応私はコンサル的なこともしているので、経営に関しての相談を受けることがたまにあるのだが、必ずアドバイスすることの1つが、「宿の中に最低でも1つ、携帯で写真を撮ってシェアしたくなるものを作ってください」というものだ。

景気の良い宿には、料理や景観をはじめとして、思わず写真を撮ってアップしたくなる箇所が必ず1つ存在する。わかる人にはわかる、といったものではなく、どんな人でも「これみんなに見せて自慢したい!」と感情を揺さぶられるものだ。そんなものを1つだけでも良いから作ってもらいたい。

例えば、料理の盛りつけをもうちょっと頑張ってみる。ライトアップを工夫して窓から見える景色を豪華にしてみる。風呂上がりに着る浴衣のデザインを改善してみる。小さいけど、写真投稿が増えるような施策を打つことが第一歩だ。客が無料で宣伝してくれるように持っていくことが、これからの旅館のプロモーションには必要不可欠となる。

深層心理的な話をすると、昔からそうだったとは思うが、今の人たちはコスパの良さより「その行動がブランドになるかどうか」を重視する傾向にある。「私はこんな所に行けるんだ」と、ちょっと高級なレストランで写真を撮ってアップしたり、「みんなが知らないようなことを私は知っている」といった感じで隠れ家的な宿に泊まったり、とにかく遠回しな自慢ができることに飢えている。なので、旅館をリニューアルするとしたら、快適さも大事だが、それよりもいたことを自慢できるものを作ると効果がはっきりと出るようになるだろう。

と、こんなことをとある旅館にて書いていたら結構いい時間になってしまった。夕食と温泉を楽しみにしつつ、街の散歩でもしてこよう。

※あ、電源と無料wi-fiも、完備した方が良いですね。